モテずに死ねるかっ!!

-Can you die without attracting her?-

女性に魅せられた貴方へ、感情はいつ、どこで生まれるのだろう

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photo by GoodNCrazy

f:id:t-dicek:20140920092713p:plain 魅かれるのはどこから。

好意を寄せている人の前に出ると、
胸がどきどきしたり、顔がほてったりしてしまいます。
目の前にいるのが好きな人だから、
緊張したり照れたりしているのだと思います。

それでは、反対に恋愛感情以外の何らかの原因によって、
胸の鼓動が高まったり顔や体がほてったりしているときに、
たまたま目の前に異性が現れたらどうでしょう。

その人を好きになるというようなことが起こるものなのでしょう。

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f:id:t-dicek:20140920092713p:plainスリルからくる興奮を魅力のせいと勘違いしてしまうパターン

橋の上で、女性が男性に突然話しかけるというシチュエーションを思い浮かべて下さい。
その場合、二つの場面を設定します。

第一の場面は、深い峡谷の上に幅が狭く、手すりも低い、
非常に不安定なつり橋が掛けられています。
人が通ると揺れて、はるか下方にはごつごつした岩場と急流が見下ろせます。

そのつり橋を渡っている男性に、女性がすれ違い様に話しかけてくるというものです。

これに対して、第二の場面は、
ゆるやかに流れる浅い川の上に、幅が広く、手すりの高い、
どっしりと安定した橋が架けられています。

その上を渡っている男性に女性がすれ違い様に話しかけるというものです。

さて、どちらの場面において、
その男性は貴方として、話しかけてきた女性に対して、
より好意的な関心を示すでしょうか。

いわゆるつり橋効果というものです。
心理実験の結果を見ると、不安定なつり橋の上で話しかけられた時の方が、
安定した橋の上で話しかけられた時よりも、相手の女性に好意的な関心を示すようです。

なぜこのようなことが起こるかというと、
人間には自分の生理的状態から自分の感情を推測する習性があるからです。
つまり、不安定なつり橋を渡っていた男性は、自分でほとんど意識していなかったと思われますが、
スリルのために胸がドキドキし、生理的な興奮状態にあったと考えられます。

そこに、見知らぬ女性が突然話しかけてきたのです。

このとき、貴方は女性から話しかけられたことによって、
胸がドキドキしたかもしれません。
ところが、不安定なつり橋を渡ることのスリルによるドキドキまでも、
目の前の女性のせいであると勘違いしたのです。

つまり、実際にその女性によって、
生じた以上の生理的興奮をその女性のせいにしてしまいました。
そして、こんな自分を生理的に興奮させるのだから、
きっと自分はこの女性に魅力を感じているに違いないとの推測を経て、
目の前の女性への好意的な関心を強めたいというわけです。

このような推測は瞬時に、無意識のうちに行われるので、
本人のまったく気づかないところで、勘違いによる魅力感受が生じるのです。

一方、どっしりと安定した橋を渡っている貴方の場合、
スリルからくる興奮などないわけですから生理的興奮といえば、
純粋に見知らぬ女性から突然声をかけられたことによるものだけです。

したがって、何の勘違いも起こる余地はありません。

f:id:t-dicek:20140920092713p:plain 「この人が好き」と意識することでどんどん好きになる

感情の二要因説というものがありますが、
これは、好き・嫌いとか、怒り・楽しさ・悲しみなどの感情は、
二つの要因がそろって初めて生じるということです。

二つの要因とは、
胸の鼓動が高まるとか顔や体がほてるなどの生理的興奮と、
それが何によって生じたのかを推測して恋愛感情などの感情名を付けるラベリングです。

先の例に挙げた実験例で整理すると、
ドキドキを感じた生理的興奮に、
目の前の素敵な女性の魅力によって引き起こされた恋愛感情というラベリングです。
これは勘違いであっても問題なく、
目の前の女性にたいして恋心が生じるということになります。

生理的興奮が大きいほど、感情も強いものになります。
ゆえに、勘違いの可能性のある生理的興奮が何らかの原因によって、
さりげなく引き起こされている場合ほど、目の前の異性の魅力は高まることになります。

このようなことから、
人は何らかの原因によって生理的に興奮しているときに出会った人を好きになることがある、
といってもいいでしょう。

ハイキングとかサイクリングのように軽い運動をしているとき、
ジェット・コースターに乗ったり、お化け屋敷に入ったりしてスリルを味わったりしている時などに、
その生理的興奮をそのとき目の前にいる人の魅力と思い込んでしまうことは十分にあり得ることです。

ただし、このような効果にもタイミングが大切です。
激しい運動の直後でまだまだ呼吸も整わないうちは、
その生理的興奮を明らかに運動によるものと頭の中で理解するので、
そのときに目の前に素敵な異性が現れたとしても、思い違いをすることは少ないでしょう。

運動後しばらくして、落ち着いてはいるけれど、
意識していないような生理的興奮が残っているあいまいな状況がちょうどよいと言えそうです。

つまり、ジェットコースターを降りた直後よりも、
その後でソフトクリームにでも食べながら歩いているときの方が、
また、テニスをプレーしている最中よりも、
ベンチで休んでいる時の方が、自分の生理的興奮の誤認が生じやすいといえます。

アルコールも同じような効果を持ちます。
お酒の席で隣り合った者同士、話が弾み、
それが一夜の恋へと発展することもあります、
その場の勢いに押し流されないように、十分注意する必要があります。



f:id:t-dicek:20140920092713p:plain ドキドキしたと思うだけで好きになることがある。

生理的に興奮しているときに、
たまたま居合わせた男性に魅力を感じてしまうことがあるのは前述のとおりですが、
その生理的興奮は、必ずしも現実のものでなくてもいいようです。

つまり、実際にはドキドキしていなくても、
ドキドキしたと思い込むだけで効果があるといことです。

次のような面白い心理学の実験があります。
被験者の男性学生に自分の鼓動に聞こえるようなセットをしておいて、
女性の写真を次々に見せます。

実は、この鼓動は実験者が自由に速度を変えることができるようになっています。
全部で10枚(それぞれ違う人物)の写真を見せるのですが、
最初の5枚だけは写真を見せたときに鼓動の速度を速くします。
残りの5枚の写真は前の5枚よりもゆっくりとした鼓動の速度で写真を見せます。

それからその写真に映る女性の魅力について評価を付けてもらいます。

さて、結果はどうなったか。
鼓動の速度を速めて見せた写真の女性の方に魅力を感じるということが分かりました。
鼓動の速めた女性なのだから、私は彼女に惚れていると脳の勘違いが生じたのでしょう。
さらに、この約1カ月後に同じ実験を、鼓動の速さは変えないで行いました。
その際にもひゅかの高い女性は、変わらなかったといいます。

効果は依然と残っていたということです。

ここから明らかになることは、感情の発生にとって重要なのは、
生理的興奮そのものよりも、自分が生理的に興奮しているという認知であるといえそうです。
でうから、例えば、ある異性の前に出るときに、
「いつも顔を赤らめているわね」などと友達にからかわれていると、
たとえそれが嘘だとしても、次第に自分はその異性に好意を感じているのだと思い込んでいく。

そんなことも十分あり得るのです。