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モテずに死ねるかっ!!

-Can you die without attracting her?-

恋愛はフランス人に学ぶ、スタンダールの考える恋愛心理

女性を好きになる話

http://www.flickr.com/photos/86867805@N08/15522521239
photo by -KOOPS-

f:id:t-dicek:20140920092713p:plain恋愛の先生、スタンダールが考える恋愛

フランスの小説家で評論家でもあるスタンダール
彼は恋愛を次の4つに分けて考えました。
 ・情熱恋愛
 ・趣味恋愛
 ・肉体的恋愛
 ・虚栄恋愛


この中で真の恋愛は情熱恋愛だけ、とフランス人らしく、
とてもキザなセリフを恋愛論の中で書いています。

恋愛論 (新潮文庫)

恋愛論 (新潮文庫)

f:id:t-dicek:20140920092713p:plainスタンダール流‟恋の発生プロセス”

スタンダールは、彼の著書『恋愛論』の中で、
恋の発生プロセスは次の7段階に分けています。
①ある女性を見てドキッとする。
②その女性とデートできたら・・・と考える
③もしかしたらその女性が俺のことが好きなんではないだろうか?と考える
④その女性に近づきたい、一緒にいたいと考える
⑤その女性を理想化し、その女性しかいないと考える。
⑥ちょっと好意を示されたぐらいで有頂天になっていいのか?と考える。
⑦やっぱりこの女性は俺のことが好きなんだと考える。

この7つのステップ。
①と②の間は長くって、人によれば1年~2年かかる人もいる。
②と③の間は一か月程度。
③にたどり着かないのは、自分に自信がない。
いつのまにか諦めている人が多いことになる。

③と④は一瞬。
④と⑤も間隙がない。
⑤と⑥の間は性格による、早い人は早い。
⑥と⑦の間にも間隙がない。

そうほとんど②と③をクリアすれば、あとは一瞬であると、
スタンダールは考える。

f:id:t-dicek:20140920092713p:plainいつしか現実と理想の境目が・・・

スタンダールが上にあるように考えたきっかけは、
オーストリアザルツブルク近くのハラインの塩抗でのこと。
冬になると、寒さのために葉を落とした小枝を
抗男が深い廃坑の中に投げ込みます。

2~3カ月もたつと、
廃坑のなかには塩分を含んだ水が湧き出して枝を浸し、
その水が引いた後に乾くと、小枝は輝かしい結晶で覆われます。
どの小枝を取り上げてみても、
まばゆいばかりに光に揺れてきらめく無数の結晶に覆われ、
もとの小枝はもう認められません。


これを見たスタンダールは、
これこそ恋愛が生じたときにおこる心理のメカニズムそのもであると直感。


恋に落ちた者は、実際にあいてのあるがままを見ずに、
そうあって欲しいという目で見るため、
他の人に見えないような美点によって相手を飾り、
実際の相手とは似ても似つかない人物像を作り上げてしまいます。


そこからスタンダールは、
恋をした者が想像力によって意中の人を
美しく飾り立てていく心の動きを「結晶作用」と名付けました。


例えば、俗にいう「あばたもえくぼ」などという言い方も、
この結晶作用を指していると言いえます。



f:id:t-dicek:20140920092713p:plain色眼鏡を外して見えてくるもの

"恋愛の快楽は愛することにある。
人は相手に起こさせる情熱によるよりは、
みずから感じる情熱によって、いっそう幸福となる"

スタンダールは17世紀のフランスの箴言ラ・ロシュフコーの言葉を引いて、
錯覚としての結晶作用の効果を説いています。


1人の女性に対する情熱の虜になって思い悩む恋と、
多くの女性を征服することに情熱を燃やす恋を、
比較して、前者の方が恋の快楽をより多く楽しんでいるとしています。


前者は、自分の欲望にしたがって、
勝手な現実を作ってしまいます。
そして我を忘れて、魅惑的、幻惑的な夢想に酔いしれることができます。


それに対して後者は、
冷たい現実の中で、冷静に作戦の成功を考える・・・
計算だけで、夢見心地の中で幸福感に浸るということはないのです。


ただし、結晶作用は強くても問題。
相手によって過度に美しく結晶されてしまった者は、
相手が思い描いている自分と現実のギャップに悩みます。
相手を幻滅させたくはありません。
そこで背伸びをしてしまいます。


しかし、相手が何かということのない平凡な自分の姿に気付いてしまうのか、
という不安は一時たりとも消えることはありません。
そこでますます背伸びをします。
そうしているうちに疲れてしまいます。

このように、過度に結晶作用が進むと、
結晶化された側を疲れさせてしまい関係の破綻をもたらすこともあります。
あるいは、結晶化させた側が
過度に理想化された自分の中の相手のイメージと、
現実の相手の像との間のあまりにも大きなギャップに気づき、
幻滅することによって関係が破綻することもあります。

しかし、適度なものであれば、
結晶作用のなかで陶酔することは、
恋愛をより一層豊かなものにしてくれうのかもしれません。