モテずに死ねるかっ!!

-Can you die without attracting her?-

妻の妊娠で寂しくなっちゃう男性、どうして女性は子供ができると男性に目が向かなくなるの

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photo by merwing✿little dear

f:id:t-dicek:20140920092713p:plain「出産前」と「出産後」では女性は別人

結婚をしても女性はそう変わるものではありません。
しかし、結婚して子供が生まれると女性は大きく変貌を遂げます。そして、たいていの場合、最初、男性はその変化に戸惑いを覚えずにはいられません。


子供が生まれるまでは、結婚生活でも常に夫に熱い愛を求めていた女性が、子供が生まれたことをきっかけに突然夫に見向きもしなくなってしまいます。子供の世話で夫に構うどころではなくなり、生活・身心のリズムともに完全に「子供中心」に切り替わります。


また、夫は夫で妻の変化に内心戸惑いながら、子供の泣き声に気圧されるように、ちょっとずつ「子供中心」の育児を行う姿勢に移り変わっていきます。



そう、女性の妊娠・出産によって、夫婦における男女関係は大きく変化します。出産をきっかけに男性と女性は二人の愛情関係だけではなく、「子供」という存在を協力して育んでいく協力関係を築かなくてはならなくなります。そして、この状態は、妊娠から子供に手が掛からなくなり、親の手を離れる時期まで続いていきます。


それにしても、女性は「出産前」と「出産後」で、性格が180度変わってしまった別人のように変化することは珍しくありません。女性はいったいなぜこのような大変身を遂げることができるのでしょうか。

f:id:t-dicek:20140920092713p:plain女性は授乳によって子供との愛情を強くする

この「女性の大変身」に大きな影響を与えているのは、やはりホルモンの影響です。


妊娠・出産という女性にとっての一大イベントをスムーズに遂行するため、女性の脳と体にはホルモン組織改革といったの大革命が起こります。

順を追ってその変化を説明すると、次のようになります
女性が妊娠すると、エストロゲンプロゲステロンの2つの女性ホルモン大量に分泌されるようになります。エストロゲンは、妊娠中の子宮や胎児の発育を助け、乳腺の成長も促します。プロゲステロンも子宮の壁を厚く柔らかくし、免疫を整える役割を果たします。


そして、妊娠してしばらくすると、エストロゲンプロゲステロンは徐々に胎盤から分泌されるようになり、着々と出産の準備が進んでいきます。


一方、妊娠後期になると、出産時の痛みに備えてβ-エルドフィンの分泌も活発になります。β-エルドフィンは、モルヒネ様物質であって痛みを緩和させる天然の麻薬です。そして、オキシトシンやプロラクチンなどの母乳を分泌するために重要なホルモンも徐々に高まっていきます。


そして、これらの準備がすべて整ったところで陣痛が起き、分娩が行われます。このメインイベントをすべて済ませると、β-エンドルフィンの分泌は急落します。これによって、妊娠後期の安定した気分が急に落ち、その変動の大きさに付いていけず、マタニティ・ブルーに陥る場合もあります。


出産後、さらに活発になるのは、オキシトシンとプロラクチンです。このオキシトシンやプロラクチンは新生児が乳房を吸い付くのに刺激されて、乳汁を分泌させるよう働きかけます。


オキシトシンには、「愛着」を強める作用がありますが、母と子の強い結びつきを深めることも分かっています。人間ばかりではなく哺乳動物のメスが妊娠中や授乳中に激しい保護・執拗行動を見せるのは、このオキシトシンの作用であり、逆に言うとそれがないと子供は生きていけないから、遺伝子の中に組み込まれているのです。


授乳ほどこの世に自分が存在する意味を確信する行為はありません。乳を与える動物はすべて、乳を吸わせることによって、どんどん子供への「愛」を膨らませていくようにできています。


プロラクチンも乳汁の生産に深く関わっているホルモンですが、これには女性の性欲を減退させる作用があります。授乳中は子供のことで精いっぱいで、とてもセックスのことなど考える余裕はなくなるものです。子育てに使う体力的なことも考えて、この時期の女性は、
セックスをなるべく避けて、再び妊娠することを避ける傾向にあります。そのための交通整理をも、このプロラクチンが行っているわけです。


だから、女性が授乳をしている時期は、男性の方からセックスを求めてしまっても、女性に面倒がられることが多くなります。ちなみにプロラクチンは男性の性欲も減退させます。副作用としてプロラクチンの増える薬がいくつかあるが、これを長期服用するとエレクションしなくなるそうです。


このように、女性は妊娠・出産を通して、男性にはちょっと信じられなくなるほどの劇的変化を遂げるものなのです。夫のことなどどうでもよくなるくらいに子供しか目がいかなくなるのも、こうしたホルモンの大革命が行われ、女性の脳と体が「子供中心モード」にシフトされるからです。


裏を返せば、それほど育児とは大変な作業であると言えます。赤ん坊が泣いていてもそっちのけで「セックス」をなんてことになったら、赤ん坊が死んでしまうかもしれないからです。


動物は、進化するにしたがって、その育児期間は長くなる。爬虫類以下はワニなど一部を除いてははっきり言って産みっぱなし。鳥類になると、一応卵を温めてヒナをかえします。燕の寿命は7年程度で、1年に2~3回繁殖します。1回に通常5個産卵し、13~15日で孵化、孵化後17~22日で巣立っていきます。つまり、育児期間は30日程度なので、またすぐに交尾を行ってもおかしくはありません。




f:id:t-dicek:20140920092713p:plain女性は子供を産んで脱皮する。

ちなみに、プロラクチンとはなかなか面白いホルモンで、両生類の変態を促したり、爬虫類の脱皮を促す役割を持っています。つまり、オタマジャクシに足が生えてカエルになるのもヘビが脱皮するのもプロラクチンの力によるものです。恐らく、生物の本能に深く根ざし、生き物が変わろうとするときに必要な力を出すホルモンなのでしょう。


少々非科学的な言い方ではありますが、そういう点からすると女性もプロラクテンによって脱皮をするようなものかもしれません。子供を産み、乳を与えることによって、女性はそれまでの自分の皮を脱ぎ捨て新しい女性になるのです。


夫にとってつらいのは、その女性の変化がどう変わるのかは分からないということです。それまで大人しかった女性が子供を産んでから「肝っ玉母さん」のように活発になることもありますし、それまでファッション誌を切り抜いたような気取った女性が出産後オシャレに興味をなくしてしまったり。ともあれ、女性は良くも悪くも「一皮」向ける状態です。


だから、男性は女性の変化に合わせて自身も変化させる必要があります。まぁ、たいていは自然に変わっていってしまうものですが。


それまで毎晩飲み歩いていた男性も、子供が生まれれば毎晩子供の顔を見に帰るようになり、それまでふらふらしていた男性も、子供のため、妻のために生活を支えていかなければならないという強い自覚を持つようになります。


そういえば、プロ野球などのスポーツ選手には、自分に子供が生まれると、急に成績が上がったり、引退を囁かれていた選手も子供に勇姿を見せたくて他球団に移籍して新たな才能を開花させるきっかけになることもよく聞く話です。


おそらく、子供が生まれたというのは男性にとっても脱皮するのにちょうどよいチャンスなのでしょう。